
面接を受けるたびに、「何が評価されているのか分からない」と感じたことはないだろうか。
ベネッセi-キャリアが企業の採用担当者823社に実施した調査によると、選考で重要視する項目は以下の通り:
| 順位 | 項目 | 割合 |
|---|---|---|
| 1 | 人柄や性格 | 59.5% |
| 2 | 自社への熱意 | 43.5% |
| 3 | 汎用的スキル | 42.6% |
約6割の企業が「人柄」を最重視している。これを理解した上で対策を立てれば、選考突破率は大きく向上する。
本記事では、この3大要素それぞれの意味と、具体的なアピール方法を解説する。
新卒採用はポテンシャル採用が基本だ。即戦力よりも「一緒に働きたいか」「育てられる人材か」が判断される。
| 要素 | 具体的な判断ポイント |
|---|---|
| 誠実さ | 嘘をつかない、約束を守る |
| 素直さ | フィードバックを受け入れられる |
| 協調性 | チームで働ける |
| 責任感 | 最後までやり遂げる |
| ポジティブさ | 困難に前向きに取り組む |
1. 面接でのやり取り
質問への答え方、表情、声のトーン、目線など、非言語コミュニケーションも見られている。
2. グループディスカッション
他者への接し方、意見の伝え方、傾聴姿勢など、集団での振る舞いが観察される。
3. 面接官との雑談
アイスブレイクの雑談も、実は評価対象。リラックスした時の素の姿が見られる。
NG:「私は明るい性格です」(自己申告)
OK:エピソードで「明るさ」を示す
「サークルでムードメーカー役を担い、落ち込んでいるメンバーに声をかけることを大切にしていました。結果、チームの雰囲気が良くなり、全国大会出場を果たしました。」
企業は「内定を出しても辞退されるリスク」を恐れている。だからこそ、「本気で入社したい」という熱意が評価される。
1. 志望動機の深さ
表面的な志望動機ではなく、「なぜこの会社なのか」を具体的に語れるか。
2. 企業研究の量
IRを読んでいる、業界ニュースをフォローしている、競合との違いを理解している——これらは熱意の証拠だ。
3. 質問の質
逆質問の内容で、どれだけ本気で考えているかが伝わる。
【構成】
1. 業界への興味(きっかけ)
2. その中でなぜこの会社か(差別化ポイント)
3. 自分の経験との接点(自己PR要素)
4. 入社後に実現したいこと(将来ビジョン)
【例文】
私はIT業界の中でも、特に御社のDX支援事業に強い関心を持っています。きっかけは、大学のゼミで中小企業のデジタル化課題を研究したことです。その中で御社の〇〇プロジェクトの事例を知り、「技術で経営課題を解決する」という御社の姿勢に共感しました。大学での課題解決型プロジェクト経験を活かし、御社で顧客企業のDX推進に貢献したいと考えています。
| NG質問 | OK質問 |
|---|---|
| 「福利厚生について教えてください」 | 「〇〇事業部で活躍している若手社員の特徴を教えてください」 |
| 「残業はどれくらいですか」 | 「入社3年目でどのようなプロジェクトを任せてもらえますか」 |
| 「特にありません」 | 「御社が今後注力される△△分野で、求められるスキルは何ですか」 |
汎用的スキル(ポータブルスキル)とは、どの業界・職種でも活用できる能力のこと。
| カテゴリ | スキル例 |
|---|---|
| 対人スキル | コミュニケーション力、チームワーク、リーダーシップ |
| 思考スキル | 論理的思考、問題解決、批判的思考 |
| 実行スキル | 計画力、主体性、ストレス耐性 |
調査によると、「汎用的スキル」で企業の期待と学生の実力に14.3%のギャップがある。これは全項目中最大だ。
つまり、スキルを証明できれば他の学生と差別化できるということ。
| 要素 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| Situation | 状況 | 「大学祭実行委員として活動していた」 |
| Task | 課題 | 「来場者数が前年比20%減という課題があった」 |
| Action | 行動 | 「SNS運用チームを立ち上げ、3ヶ月間毎日投稿を続けた」 |
| Result | 結果 | 「来場者数30%増を達成した」 |
| スキル | アピール表現例 |
|---|---|
| コミュニケーション | 「多様な立場の人と対話し、合意形成を図れる」 |
| 論理的思考 | 「データを分析し、仮説を立てて検証できる」 |
| リーダーシップ | 「チームの方向性を示し、メンバーを巻き込める」 |
| 問題解決 | 「課題を分解し、優先順位をつけて解決できる」 |
| チームワーク | 「自分の役割を理解し、全体最適を考えて行動できる」 |
| フェーズ | 重視される要素 |
|---|---|
| ES選考 | スキル(ガクチカで証明)、熱意(志望動機) |
| 一次面接 | 人柄(第一印象)、熱意(志望度) |
| 二次面接 | スキル(深掘り質問への回答力)、人柄 |
| 最終面接 | 熱意(入社意思)、人柄(カルチャーフィット) |
| 企業規模 | 重視される傾向 |
|---|---|
| 大企業 | 人柄・汎用的スキル(育成前提) |
| 中堅企業 | 熱意・スキル(即戦力期待) |
| ベンチャー | スキル・熱意(成果重視) |
人柄は生まれ持ったものではなく、習慣で形成されるものだ。
1. 「ありがとう」を1日10回言う
感謝の習慣がポジティブな印象を作る。
2. 相手の話を最後まで聴く
傾聴力は人柄の基盤。遮らず、頷きながら聴く練習を。
3. 約束の時間を守る
時間厳守は誠実さの証。面接には10分前到着を習慣に。
4. フィードバックを素直に受け入れる
「でも」「だって」と反論せず、まず「ありがとうございます」と受け止める。
5. 自分から挨拶する
コミュニケーションの起点を自分から作る習慣。
「御社のホームページを拝見しました」レベルでは差がつかない。
□ IR資料(有価証券報告書)を読んだ
□ 社長インタビュー記事を読んだ
□ 業界ニュースを3ヶ月分フォローした
□ 競合他社との違いを説明できる
□ 最新の決算発表を確認した
□ OB・OG訪問を実施した
□ 実際の商品・サービスを使った
□ 会社説明会で質問した
NG:
「御社の事業に興味があります」
OK:
「御社の〇〇プロジェクトについて、△△という記事で拝見しました。特に□□という点に共感し、私も△△の経験を活かして貢献したいと考えました。」
実際のビジネス現場で働くことで、汎用的スキルが自然と身につく。
言われたことをやるだけでなく、「もっと効率的にできないか」と考え、実行する。
サークル、ゼミ、ボランティアなど、何でも良いのでリーダー役を引き受ける。
他者と議論しながら学ぶことで、論理的思考力とコミュニケーション能力が鍛えられる。
自己PR(400字)の構成:
1. 強み(スキル)を結論で述べる
2. 具体的なエピソードで証明する(人柄も見せる)
3. 企業でどう活かすか(熱意を示す)
例文:
私の強みは「周囲を巻き込む力」です。大学祭実行委員長として、モチベーションが低下していたメンバー50名と個別面談を行い、一人ひとりの役割を明確にしました。結果、来場者数は前年比30%増を達成。この経験から、チームの力を引き出すことにやりがいを感じました。御社の〇〇事業において、この力を発揮し、プロジェクトチームの成果最大化に貢献したいと考えています。
流れ:
ポイント:
NG:「私は明るい性格です」
**対策:**エピソードで「明るさ」を示す
NG:「御社が第一志望です!」(理由なし)
対策:「なぜ」を具体的に語れるようにする
NG:「コミュニケーション能力が高いです」
**対策:**STAR法で具体的に証明する
□ 自分の人柄を表すエピソードを3つ書き出す
□ 志望企業のIR資料を読む
□ ガクチカをSTAR法で書き直す
□ 模擬面接を1回実施して3要素を意識する
□ 逆質問を5つ用意する
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