
就職活動において、業界選びと同じくらい、あるいはそれ以上に重要なのが「職種選び」です。
「総合職採用だから、どこに配属されるかわからない」 「なんとなく営業は大変そうだから事務がいい」
もしあなたがこのような考えを持っているとしたら、少し立ち止まって考える必要があります。なぜなら、ファーストキャリアでどの職種に就くか(=どの筋肉を鍛えるか)は、あなたの20代の市場価値、ひいては生涯年収や転職のしやすさに直結するからです。
近年、「ジョブ型雇用」の波が日本にも押し寄せ、新卒採用の段階から職種を確約する「職種別採用」を行う企業が急増しています。これはチャンスであると同時に、「自分で自分のキャリアを選ばなければならない」という責任の重さも意味します。
本記事では、単なる仕事内容の紹介にとどまらず、**「その職種を選ぶと、将来どんなスキルが身につき、どんなキャリアパスが描けるのか?」**という視点から、新卒が知っておくべき主要職種を徹底解剖します。AI時代の到来によって変化する職種の将来性についても深掘りしていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
多くの就活生が「業界」や「企業規模」を重視しがちですが、入社後の毎日の業務内容を決定づけるのは「職種」です。ここでは、なぜ新卒時の職種選びが重要なのか、その背景を解説します。
職種によって身につくスキルは異なりますが、特に重要なのが**「ポータブルスキル(持ち運び可能なスキル)」**です。
終身雇用が崩壊しつつある現在、1つの会社で定年まで勤め上げる確率は下がっています。将来的に転職や独立を考えた際、あなたの市場価値を担保するのは「どの会社にいたか」よりも「何ができるか(職能)」です。
日本の伝統的な「メンバーシップ型雇用(総合職採用)」では、入社後に適性を見て配属先が決まるため、希望しない職種(例:企画志望だったのに地方工場の管理部門へ)に配属されるリスク、いわゆる「配属ガチャ」が存在しました。
しかし近年、欧米型の**「ジョブ型雇用」**を導入する企業が増え、新卒でも「マーケティングコース」「エンジニアコース」「インサイドセールスコース」といった職種別採用が一般化しています。これにより、学生側も主体的にキャリアを選択できる環境が整いつつあります。
かつては同期一律だった給与体系も変化しています。特にITエンジニアやデータサイエンティストなどの専門職種では、新卒でも年収600万円〜1000万円を提示する企業が出てきました。選ぶ職種によって、20代の経済基盤が大きく変わる可能性があるのです。
企業の売上を直接的に作る「フロントオフィス」の職種です。全職種の中で最も求人数が多く、多くの新卒が最初に経験する領域です。
「ビジネスの基本」が詰まった最強の職種
営業は「モノを売る」仕事ですが、本質は「顧客の課題解決」です。AI時代においても、複雑な課題をヒアリングし、解決策を提案する「コンサルティング営業」の需要はなくなりません。
編集部メモ: 「営業は辛そう」と敬遠されがちですが、BtoBの無形商材(IT、広告、コンサルなど)の営業経験は市場価値が非常に高く、どの業界にも潰しが効く「プラチナチケット」になり得ます。
「売って終わり」ではない、サブスク時代の花形
SaaS(Software as a Service)などのサブスクリプションビジネスの拡大に伴い、注目されている職種です。顧客がサービスを使いこなし、成功(サクセス)できるよう能動的に支援します。従来の「カスタマーサポート(受動的な問い合わせ対応)」とは明確に区別されます。
「売れる仕組み」を作る頭脳派
新卒人気No.1の職種ですが、採用枠は非常に狭い「狭き門」です。華やかなイメージがありますが、実際は地道なデータ分析や泥臭い調査が業務の大半を占めます。
「モノづくり」を通じて価値を提供する職種です。専門性が高く、スキルが可視化されやすいため、転職市場での流動性が高いのが特徴です。
DX社会のインフラを支える、現代の必須職種
文系・理系問わず採用が増えています。「未経験歓迎」の求人も多いですが、自ら学び続ける姿勢が必須です。
「使いやすさ」と「美しさ」で課題を解決する
単に絵を描く仕事ではありません。ユーザーの行動心理を理解し、最適な体験(UX)を設計するロジカルな思考が求められます。
「ミニCEO」と呼ばれるプロダクトの責任者
エンジニア、デザイナー、ビジネスサイドを束ね、プロダクトの方向性を決定する役割です。新卒で最初からPdMになるケースは稀ですが、メガベンチャーなどでは採用が始まっています。
「バックオフィス」や「管理部門」と呼ばれますが、近年は「攻めのバックオフィス」として経営に直結する役割が期待されています。
企業のお金を管理する「経営の羅針盤」
AIによる自動化が進んでいますが、決算データを読み解き、経営陣に提言を行う「財務戦略」の重要性は増しています。
「ヒト」の側面から組織を最大化する
採用難易度が上がる中、優秀な人材を獲得し、定着させる人事の役割は極めて重要です。
社長の右腕として会社の未来を描く
新卒配属は少ないエリートコースの一つです。会社全体の数字を把握し、中長期計画を策定します。
ChatGPTなどの生成AIの登場により、職種の未来地図は塗り替わりつつあります。これから社会に出る新卒は、「AIに使われる側」ではなく「AIを使いこなす側」になる必要があります。
AIが苦手とする領域、またはAIを活用する領域に価値がシフトします。
対人コミュニケーションの高度化
クリエイティビティと0→1の企画
AI・データマネジメント
重要: どの職種についても言えることですが、**「AIツールを業務フローに組み込んで生産性を10倍にできる人材」**が最強です。事務職であっても、VBAやRPA、AIを駆使して業務効率化を推進できるなら、その市場価値は極めて高くなります。
職種の種類と将来性を理解したところで、実際にどう選べばよいのでしょうか。自己分析と掛け合わせた3つのフレームワークを紹介します。
よくある「Will・Can・Must」のフレームワークを就活用にアレンジしたものです。
この3つが重なる領域が、あなたにとっての「ベストな職種」です。新卒の場合、**Canは未知数な部分が多いため、Potencial(ポテンシャル・適性)**と言い換えても良いでしょう。
女子学生を中心に根強い人気がある「一般職(事務職)」ですが、慎重な判断が必要です。
「楽そうだから」という理由で選ぶと、30代になってからキャリアの行き詰まりを感じるケースが多発しています。ライフプランを長く見据え、**「エリア限定総合職」や「専門職」**という選択肢も検討すべきです。
ファーストキャリアで選んだ職種が、一生の仕事になるわけではありません。関連性の高い職種へのキャリアチェンジ(ピボット)はよくあることです。
【よくあるピボット例】
重要なのは、**「次の職種に繋がるスキルが得られるか」**という視点です。汎用性の低い社内調整ばかりの仕事では、ピボットが難しくなります。
職種選びは、あなたのキャリアという長い旅の「最初の装備」を選ぶようなものです。
どの装備を選んでも正解ですが、重要なのは**「なぜその装備を選んだのか」を自分の言葉で語れること**、そして**「その装備を磨き続ける覚悟を持つこと」**です。
「なんとなく」で選ぶのではなく、10年後の自分を想像し、市場価値を高められる職種を戦略的に選び取ってください。Media Stationでは、各職種のより詳細な解説記事や、職種別選考対策も発信しています。ぜひ合わせてチェックし、納得のいく就職活動を進めましょう。
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