
「就活は3月解禁」——この常識が、急速に過去のものになりつつある。
ベネッセi-キャリアが企業の採用担当者を対象に実施した「企業の『新卒採用動向』における調査 2025」によると、採用数の最も多い手法は:
| 手法 | 最多で使用 | 実施している |
|---|---|---|
| 一括採用 | 53.3% | 70.5% |
| 通年採用 | 27.5% | 53.4% |
| 職種別・コース別採用 | 16.5% | 44.6% |
注目すべきは、53.4%の企業が「通年採用」を実施しているという事実だ。つまり、半数以上の企業が年間を通じて採用活動を行っている。
本記事では、各採用手法の特徴を整理し、就活生がどう対応すべきかを解説する。
新卒一括採用は、日本特有の採用慣行だ。特定の時期(主に3月〜6月)に集中して選考を行い、4月に一斉入社する。
メリット(企業側)
メリット(学生側)
1. スケジュールを把握する
大手企業は概ね以下のスケジュールで動く:
2. 早めのエントリーを心がける
人気企業はエントリー締切が早い。情報解禁直後に動けるよう、事前準備を完璧にしておこう。
3. 複数社を並行して受ける
一括採用は時期が集中するため、複数社を同時並行で進めることになる。スケジュール管理が重要だ。
通年採用は、年間を通じて随時採用活動を行う手法。欧米では一般的だが、日本でも導入企業が増えている。
実施企業例:
学生側のメリット
企業側のメリット
1. いつでも動ける準備をしておく
通年採用は「いつでもエントリーできる」反面、「いつ締め切られるか分からない」。常にES・面接準備を整えておこう。
2. 企業の採用サイトを定期チェック
通年採用企業は、採用ページで随時募集状況を更新している。週1回は確認しよう。
3. スカウト型サービスを活用
OfferBoxやキミスカなど、スカウト型サービスは通年採用との相性が良い。プロフィールを充実させておこう。
総合職一括採用ではなく、「営業職」「エンジニア職」「企画職」などの職種別に採用を行う手法。
実施率:44.6%
約半数の企業が職種別・コース別採用を実施している。
「ジョブ型雇用」への移行が進む中、採用段階から職種を明確にする企業が増えている。
変化のポイント:
1. 自分のやりたい職種を明確にする
「なぜその職種か」を論理的に説明できるようにしておく。
2. 職種に必要なスキルを事前にアピール
エンジニア職ならプログラミング経験、営業職なら対人スキルなど、職種に関連するエピソードを用意する。
3. 専門性を高める
職種別採用では、専門性が重視される傾向がある。大学での学びやインターン経験をアピールしよう。
調査結果を見ると、1つの手法だけを使う企業は少ない。
併用パターン例:
| 規模 | 傾向 |
|---|---|
| 大企業(1,000人以上) | 一括採用がメイン、通年採用も併用 |
| 中堅企業(300〜1,000人) | 一括採用と通年採用を半々 |
| 中小企業(300人未満) | 通年採用が主流 |
| 業界 | 傾向 |
|---|---|
| メーカー | 一括採用が依然主流 |
| IT・Web | 通年採用・職種別採用が多い |
| 金融 | 一括採用が主流だが変化の兆し |
| コンサル | 通年採用・インターン経由が多い |
| ベンチャー | ほぼ通年採用 |
まず、志望企業がどの採用手法を取っているかを調べよう。
調べ方:
大手一括採用企業だけでなく、通年採用企業・ベンチャーも視野に入れる。
おすすめポートフォリオ:
通年採用企業は早期に動くほど有利。3年夏から就活を始めよう。
職種別採用では、「その職種で活躍できる根拠」が求められる。資格取得、プロジェクト経験、ポートフォリオ作成などで証明しよう。
| 項目 | 割合 |
|---|---|
| 大学との連携 | 20.9%(最多) |
| 自社広報 | 20.2% |
| インターンシップ | 18.5% |
| 採用イベント | 15.3% |
企業は大学との連携を強化したいと考えている。これは学生にとってチャンスだ。
活用方法:
| 項目 | 割合 |
|---|---|
| 企業の選考情報の提供 | 37.3% |
| 合同説明会の開催 | 29.4% |
| 業界・職種等のキャリア研究カリキュラム | 27.9% |
調査によると、インターン等プログラムの選考開始時期は「大学3年生4〜5月まで」が48.6%。
これは大学側認識(53.4%)ともほぼ一致している。
3年生のスケジュール:
つまり、3年春の時点で就活は始まっているということだ。
通年採用では、募集が突然始まることがある。いつでも対応できるよう、基本ESを準備しておこう。
用意すべきES:
通年採用・職種別採用では、面接の雰囲気が変わることがある。カジュアル面談のつもりが、実質選考だったということも。常に本番のつもりで臨もう。
一括採用は依然として主流だが、その割合は年々低下している。
予測される変化:
採用手法が多様化する中、「正解の就活」は一つではない。
自分に合ったルートを選び、主体的に就活を進めよう。
□ 志望企業の採用手法を調べる
□ 汎用版の自己PR・ガクチカを作成する
□ スカウト型サービスに登録する
□ 通年採用企業リストを作成する
□ インターンのエントリースケジュールを確認する
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