
メールの送信ミスで、クライアントを激怒させてしまった。 プレゼンで頭が真っ白になり、大恥をかいた。 大切なデータを消してしまった。
仕事をしていると、必ず「穴があったら入りたい」「いっそこのまま消えてしまいたい」と思うような大失敗をします。 その日の帰り道、世界の終わりみたいな気分になり、食欲もなくなり、眠れなくなる。
しかし、長い職業人生において、失敗は避けられません。 重要なのは、失敗したという「事実」ではなく、**そこからどう立ち直るかという「心のバネ」**です。
心理学では、この心の回復力を**「レジリエンス(Resilience)」**と呼びます。 レジリエンスが高い人は、鋼のように硬いわけではありません(硬いと折れます)。 竹や柳のように、強風が吹いても「しなやかに曲がって、また元の形に戻る」柔軟性を持っています。
この記事では、失敗のどん底にいるあなたが、明日また顔を上げて出社するための「心の応急処置」とリハビリ方法を紹介します。
失敗した時、私たちは無意識に**「3つのP」**という思考の罠に陥ります(心理学者マーティン・セリグマンの理論)。
この「全部私が悪い」「私は全てダメだ」「一生ダメだ」という3つの呪いが、心を蝕みます。 まずは、「あ、今3つのPに陥ってるな」と気づくことがスタートです。
やらかしてしまった直後、心臓バクバクの状態でするべきこと。
一人で抱え込むのが一番危険です。 信頼できる同期や家族、友人に話しましょう。 「やっちゃったよ…」「最悪だよ…」 泣いてもいいです。話す(放す)ことで、脳内のストレスホルモンが減少します。 それが無理なら、紙に書き殴ってください。「クソ上司」「死にたい」など、汚い言葉でもいいので外に出します。
不安でパニックになっている時は、お化け屋敷の中にいるのと同じです。電気をつけて正体を見ましょう。
「この失敗で起こりうる最悪のケースは何だ?」 →「取引停止になる」 →「会社に損害賠償請求される?」 →「クビになる?」 →「命を取られる?」
日本で仕事をミスしたくらいで、賠償請求されたり命を取られたりすることはまずありません。 最悪でも「怒られる」「評価が下がる」程度です。 「まあ、命までは取られないか」と思えれば、パニックは収まります。
悩んでも過去は変わりません。 脳が疲れているとネガティブな思考しか生まれません。 ホットアイマスクをして、強制的に寝てください。 朝起きると、昨夜の絶望感が「あれ、意外となんとかなるかも」と3割減くらいになっています。睡眠による感情のリセット効果です。
少し落ち着いてきたら、失敗の意味を書き換えます。 アルバート・エリスの「ABC理論」を使います。
多くの人は、A(失敗)が直接C(落ち込み)を引き起こすと勘違いしていますが、違います。 間のB(捉え方)が悪さをしているのです。 ここを書き換えます(論駁)。
「失敗(Fail)」とは、「First Attempt In Learning(学習における最初の試み)」の略だ、という名言があります。 失敗はデータです。ただのフィードバックです。 あなたの価値を下げるものではありません。
寝る前に、今日あった「良かったこと」「できたこと」を3つ書きます。
「この人なら私を否定しない」という心理的安全基地を確保します(第3の居場所)。 メンター、親友、パートナー、ペットでもいいです。 辛い時に逃げ込める避難所を持っている人は強いです。
一度も失敗したことがないエリートよりも、何度も失敗して、その度に泥だらけになって立ち上がってきた人の方が、人間としての魅力があります。 そして、部下や後輩が失敗した時に、「大丈夫だよ、俺なんて昔もっとひどい失敗をしてさ…」と笑って救ってあげられるリーダーになれます。
今回の失敗は、将来あなたが誰かを励ますための「ネタ」になります。 今は辛いでしょうが、必ず笑って話せる日が来ます。 だから、自分を殺さないでください。 「良い経験をした、授業料だ」と呟いて、前を向きましょう。
あなたは、あなたが思っているよりずっと強いです。
逆境に強いメンタルを持っていますか?
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