
「額面25万って聞いてたのに、振り込まれてるのは20万ちょっとなんだけど…」 「厚生年金って何? 高すぎない?」 「なんか今月、いつもより少なくない?」
毎月配られる(あるいはWEBで閲覧する)給与明細。 振込額だけ確認して、ポイ捨てしていませんか? あるいは、引き出しの奥に溜め込んでいませんか?
はっきり言います。給与明細を読めない社会人は、搾取されます。
会社は神様ではありません。経理担当者も人間です。 残業代の計算ミス、手当のつけ忘れ、税率の間違い。これらは日常茶飯事で起きています。 しかし、あなたが明細を読めなければ、そのミスに気づくことはできず、泣き寝入りすることになります。
また、引かれている「税金」や「社会保険料」の意味を知ることは、日本の社会システムを知ることです。 「なんでこんなに取られるんだ!」と怒る前に、「何に使われているのか」「どうすれば取り戻せるのか(節税)」を知りましょう。
この記事では、給与明細の3つのエリア(支給・控除・勤怠)を分解し、新入社員が絶対にチェックすべきポイントを解説します。
どんな会社の明細も、基本構造は同じです。
最も重要な公式:
差引支給額(手取り) = 支給合計 - 控除合計
給与の核となる部分です。ボーナス(賞与)や退職金の計算基礎になることが多いので、非常に重要です。 【注意点】 求人票に「月給25万円」とあっても、実は「基本給18万円+職能手当7万円」という構成になっている場合があります。 これだと、ボーナスが「基本給×2ヶ月分」の場合、18×2=36万円になります(25×2=50万円ではない!)。 基本給が高い会社の方が待遇は良いです。
ここが一番計算ミスが起きやすいポイントです。 労働基準法では、「1日8時間・週40時間」を超えた労働に対して、**「25%増し」**の賃金を払う義務があります。
計算式:
残業代 = (月給 ÷ 月平均所定労働時間) × 1.25 × 残業時間
時給1500円の人が10時間残業したら、1500 × 1.25 × 10 = 18,750円 です。 明細の「残業時間」と、自分のメモ(勤怠記録)が合っているか、毎月必ず照合してください。 15分単位で切り捨てられていませんか?(今は1分単位での支払いが原則です)
家から会社までの交通費。ここには税金がかかりません(非課税枠:月15万円まで)。 節税のために分けられています。
ここが一番のストレス源ですが、敵を知れば怖くありません。敵は4人います。
病気になった時に3割負担で済むための保険料。 会社が半分払ってくれているので、実はかなりお得です。
将来もらう年金のためのお金。 「年金なんてどうせもらえない」と言う人もいますが、実は「障害年金(事故で働けなくなった時)」や「遺族年金(死んだ時)」という最強の保障もついています。 民間の生命保険に入るよりよっぽどコスパが良いです。これも会社が半分負担しています。
失業した時に「失業給付」をもらうためのお金。 クビになったり会社が倒産しても、一定期間お金がもらえるセーフティネットです。 また、教育訓練給付金など、資格取得の補助にも使えます。
国の運営(警察、防衛、公共事業など)に使われます。 稼ぎが多い人ほど高くなる「累進課税」です。 年末調整で、払いすぎた分が戻ってくることがあります。
住んでいる自治体のサービス(ゴミ収集、図書館、公園など)に使われます。 新卒1年目は引かれません!(前年の所得がないため) 2年目の6月から突然引かれ始めます。 このため、2年目の6月は「昇給したはずなのに手取りが減った!」という逆転現象が起きます(住民税の洗礼)。 1年目のうちに貯金しておかないと、ここで詰みます。
お金の計算の根拠となるデータです。
給与明細は、捨てずに保管してください。少なくとも過去2年分は。 なぜなら、以下のような時に最強の証明書になるからです。
紙ならファイルへ。WEB明細ならPDFをダウンロードしてフォルダへ。 「見ました」というハンコを押すだけの紙切れだと思わず、自分の労働人生の記録として大切に扱ってください。
給与明細を読めるようになると、会社の経営状態も見えてきます。 「今年はボーナスが増えたな、業績いいのかな?」 「残業規制が厳しくなったな、経営苦しいのかな?」
ただ与えられた餌(給料)を食べるだけの家畜にならないでください。 自分が提供した価値に対して、正当な対価が支払われているかを常に監視する。 そして、税金や保険の仕組みを知り、ふるさと納税やiDeCo(個人型確定拠出年金)などの節税策を打つ。
それが、資本主義社会を賢く生き抜く「自立した社会人」の姿です。 来月の給料日、明細を見る目が変わっていることを願っています。
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