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業界研究

【2026年卒】物流業界研究!「運ぶ」だけじゃない、世界経済を回す海運・陸運・空運・倉庫のリアル

2026年1月17日
更新: 2026年1月19日
Cheese Editorial Team
8分で読めます
【2026年卒】物流業界研究!「運ぶ」だけじゃない、世界経済を回す海運・陸運・空運・倉庫のリアル

はじめに

Amazonでポチった商品が翌日に届く。 スーパーに新鮮な野菜が並んでいる。 日本の自動車が世界中で走っている。

これら全ての「当たり前」を支えているのが、物流業界です。 「インフラだから安定している」というイメージで志望する学生が多いですが、実は今、物流業界は**「100年に一度の大変革期」**を迎えています。

一つは**「EC(ネット通販)の爆発的普及」による需要の急増。 もう一つは「2024年問題」**と呼ばれる、深刻な人手不足と労働規制による輸送力の低下です。

「荷物は増えているのに、運ぶ人がいない」 この危機を乗り越えるため、業界ではAIロボットによる倉庫自動化や、ドローン配送、モーダルシフト(トラックから鉄道への切り替え)など、最先端のイノベーションが次々と起きています。

また、同じ物流でも**「海運(平均年収1000万円超)」「陸運(トラック)」**では、仕事内容も待遇も全く異なります。

この記事では、複雑な物流業界を「陸・海・空・倉庫」の4つに分解し、それぞれのビジネスモデルと将来性、そして激変する環境下で求められる人材像について解説します。

この記事でわかること:

  • なぜ海運大手(日本郵船など)の年収はあんなに高いのか?
  • 「運ばない物流」とは?倉庫業界(三菱倉庫など)の不動産ビジネス
  • 2024年問題で「翌日配送」はなくなる?業界の解決策
  • 文系総合職のキャリアパス(現場管理から国際物流まで)

これを読めば、トラックの運転だけではない、世界経済の血管としての物流ビジネスの面白さが見えてくるはずです。


目次

  1. 物流業界の4大セクター:陸・海・空・倉庫の違い
  2. 「2024年問題」とは?物流クライシスとDXの最前線
  3. 平均年収1000万超え!海運業界(大手3社)の強さ
  4. 職種研究:ロジスティクス管理・通関士・フォワーダー
  5. よくある質問(FAQ)
  6. まとめ

1. 物流業界の4大セクター:陸・海・空・倉庫の違い

物流といっても、何をどう運ぶかで業界の構造は全く違います。

分類別・特徴まとめ

セクター 主な輸送手段 代表企業 特徴・キーワード
① 陸運
(トラック・鉄道)
トラック
貨物列車
ヤマト運輸
佐川急便
日本通運(NX)
ラストワンマイル(自宅への配送)を担う。
・EC拡大で取扱量は激増。
・人手不足が最も深刻。
② 海運
(船)
コンテナ船
タンカー
日本郵船
商船三井
川崎汽船
・**日本の貿易の99.6%**を支える。
・資源(原油)や自動車を運ぶ。
・市況によりボーナスが数百万変動する。
③ 空運
(飛行機)
貨物機 日本貨物航空 (NCA)
ANA Cargo
・半導体や医薬品など**「軽くて高いもの」**を運ぶ。
・スピード重視の緊急輸送に強い。
④ 倉庫
(保管・梱包)
物流センター 三菱倉庫
三井倉庫
住友倉庫
・荷物を預かるだけでなく、検品・梱包して出荷する。
・都心の一等地に倉庫を持つため不動産収入が多い。

注目キーワード:「フォワーダー」

自社では船も飛行機も持たず、荷主の要望に合わせて最適なルートをコーディネートする「利用運送事業者」のことです(日本通運、近鉄エクスプレスなど)。旅行代理店の物流版とイメージしてください。国際物流の司令塔として人気です。


2. 「2024年問題」とは?物流クライシスとDXの最前線

ニュースでよく聞く「2024年問題」。これは、トラックドライバーの働き方改革(残業上限規制)により、**「今まで通りにモノが運べなくなる」**問題です。

何が起きているのか?

  • 長距離輸送が無理に:東京〜福岡などを1人のドライバーで一気に運ぶことが労働時間的に不可能になります。
  • 物流コストの高騰:運べる量が減るため、送料が値上がりしています。

業界の解決策(DXと効率化)

このピンチをチャンスに変える動きが進んでいます。

  1. フィジカルインターネット:ライバル企業同士(例:サントリーとキリン)が手を組み、トラックを共同利用して積載率を上げる。
  2. モーダルシフト:トラックから、一度に大量に運べる「鉄道」や「フェリー」への切り替えを進める。
  3. 自動化センター:倉庫内でのピッキング(商品集め)をAIロボットが行い、人間は梱包だけをする。

就活では、これらの課題に対して「どうITを使って解決するか」を語れると高評価です。


3. 平均年収1000万超え!海運業界(大手3社)の強さ

物流業界の中で、群を抜いて待遇が良いのが海運大手3社(日本郵船、商船三井、川崎汽船)です。

なぜそんなに儲かるのか?

  • 参入障壁が高い:1隻数百億円する船を何百隻も保有するのは、新規参入には不可能です。
  • グローバルな需要:日本だけでなく、三国間輸送(例:中国からアメリカへ)でも稼いでいます。
  • コンテナ特需:コロナ禍の物流混乱で運賃が高騰し、過去最高益を記録しました(※現在は落ち着きつつあります)。

少数精鋭のエリート集団

売上兆円規模の企業ですが、陸上総合職の採用は各社30名〜50名程度と極めて少ないです。 若手のうちから海外駐在し、世界の港を相手にビジネスを行う、まさに「商社」に近い働き方をします。英語力は必須です。


4. 職種研究:ロジスティクス管理・通関士・フォワーダー

物流企業の「総合職」は何をする仕事なのでしょうか?

① 現場管理・センター運営(陸運・倉庫)

多くの新入社員が最初に経験します。巨大な物流ターミナルで、数百人のパートスタッフやドライバーを指揮し、荷物が滞りなく流れるように管理します。 「台風でトラックが止まった!どう迂回させる?」といったトラブル対応力が求められます。

② 法人営業・ソリューション提案(3PL)

メーカーや小売店に対して、「御社の物流をまるごと引き受けます(3PL)」と提案します。 「ここに倉庫を作れば配送コストが10%下がります」といったコンサルティング営業です。

③ 通関士・国際業務(フォワーダー)

輸出入に必要な税関への申告書類を作成したり(通関)、海外の現地法人と連携してドア・ツー・ドアの配送を手配したりします。 英語を使い、各国の法規制をクリアしながら荷物を届ける専門職です。


5. よくある質問(FAQ)

Q1. 運転免許は必要ですか?総合職でもトラックに乗りますか?

A. 普通免許は必要ですが、トラック運転はほぼしません。 ヤマト運輸や佐川急便でも、総合職(マネジメント職)がセールスドライバーとして配送し続けることは稀です。ただし、入社直後の現場研修(数ヶ月〜1年)では、トラックの助手席に乗ったり、台車で配送したりする経験は必ずあります。

Q2. 英語はどれくらい必要ですか?

A. 海運・フォワーダーはTOEIC 700〜800点必須です。 国内中心の陸運・倉庫ならそこまで求められませんが、幹部候補としては英語力(または中国語)があった方がキャリアの幅が広がります。

Q3. 激務ですか?

A. 部署によりますが、トラブル時は大変です。 物流は24時間365日動いています。現場管理の場合、深夜や土日にトラブル(事故や遅延)があれば対応が必要です。ただし、本社部門は完全週休2日化が進んでいます。

Q4. 海運と空運、どっちが将来性ありますか?

A. 役割が違うので両方あります。 大量輸送の「海」と、スピードの「空」。役割が違うので食い合いません。ただ、空運は景気変動に弱く(不景気だと高い航空便から安い船便に切り替えられる)、海運の方が安定感はあります。

Q5. 志望動機で「社会インフラだから」は弱いですか?

A. はい、それだけでは弱いです。 インフラなのは鉄道も電力も同じです。「モノを運ぶことで、企業のビジネスをどう加速させたいか(3PL提案など)」や、「日本の製品を世界に届ける架け橋になりたい」という、攻めの姿勢を見せましょう。


6. まとめ

物流は、決して「荷物を運ぶだけ」の単純作業ではありません。データとテクノロジーを駆使して、最適なルートをパズルのように組み立てる知的産業です。

この記事の要点

項目 ポイント
陸運 ラストワンマイルの要。2024年問題への対応(DX・効率化)が最大の課題。
海運 超高年収・少数精鋭。グローバル志向が強いなら最高の環境。
倉庫 実は不動産ビジネスの側面が強く、安定・高収益。
求められる力 現場のパートさんをまとめる**「人間力」と、最適な流れを作る「論理的思考力」**。

今日からのアクションプラン

  1. 今日:自分の手元にあるAmazonのダンボールの伝票を見て、「どこの運送会社が」「どこの配送センターから」届けたのかを確認する。
  2. 明日:日本郵船や商船三井のHPで「航路図」を見る。世界中の海を網の目のように結んでいるスケール感を感じる。
  3. 今週中:ニュースで「物流2024年問題」の解説記事を1つ読み、自分なりに「AIでどう解決できるか」を考えて、面接の逆質問ネタにする。

あなたのその発想が、日本の「物流クライシス」を救うかもしれません。 世界を裏側から支えるダイナミックな仕事に、挑戦してみませんか?


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アソベンチャー・チーズ編集部。日々の感情ログとAI分析で「隠れた強み」と「価値観」を可視化するキャリアスタジオを運営しています。

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