
社会に出るということは、**「労働契約」**という契約社会に参加することです。 スマホの契約なら細かい字を読まずに同意しても数千円の損で済みますが、労働契約の内容を知らずにサインすると、人生単位で搾取されます。
「うちはベンチャーだから残業代は出ないよ」 「入社1年目は有給なんてないよ」 「管理職だから24時間働いてね」
これらは全て、**法律違反(違法)**の可能性が高いです。 しかし、経営者はあなたが法律を知らないのをいいことに、平気で嘘をつきます。 勉強していない労働者は、カモにされるだけです。
この記事では、新社会人が絶対に知っておくべき「労働基準法」の基本の「キ」を、専門用語を使わずに解説します。 これは学校では教えてくれない、大人の必修科目です。
労働基準法第32条により、労働時間の上限はバシッと決まっています。
これを**「法定労働時間」と言います。休息時間は除きます(休憩は6時間以上で45分、8時間以上で1時間必要)。 これを超えて働かせること自体、原則として違法(禁止)**です。 「え? でもみんな残業してるじゃん?」と思いますよね。 そこで登場するのが、次の魔法の呪文です。
正式名称は「時間外・休日労働に関する協定届」。 労働基準法第36条に基づくので、通称サブロク協定と呼ばれます。
会社は、労働組合(または従業員の代表)とこの協定を結び、労基署に届け出ることで初めて、**「例外的に」**残業を命じることができるようになります。 36協定なしに残業させたら、即逮捕レベルの犯罪です。
ただし、36協定を結んでも無制限ではありません。上限規制があります。
これを超えて働かせたら、たとえ協定があっても違法です。 電通事件などをきっかけに、この上限規制は罰則付きで厳格化されています。
「定時(法定労働時間)」を超えて働いた分は、通常の時給に**「割り増し」**をつけて払わなければなりません。
これらは重複します。 例:夜11時まで残業(深夜+残業)=25%+25%=50%増し(1.5倍) 休日出勤して深夜まで(休日+深夜)=35%+25%=60%増し(1.6倍)
「サービス残業(賃金不払い残業)」は、この割増賃金を払わないことなので、シンプルに泥棒(窃盗)と同じです。 タイムカードやPCのログを証拠として残しておけば、退職後に未払い分を請求できます(時効は3年)。
雇われてから6ヶ月経過し、出勤率が8割以上あれば、誰でも最低10日間の「年次有給休暇」が付与されます(正社員の場合)。 これは「アルバイト」でも条件を満たせば付与されます。
重要なのは、
「空気読んで有給取らない」のは、逆に会社に迷惑(法律違反)をかける行為です。堂々と取りましょう。
就業規則という「会社のルールブック」があります。 入社したら、必ず一度目を通してください。 そこに「残業代は支払わない」「退職は1年前に申し出ること」などと書いてあっても、労働基準法に反する内容は**「無効」**です。 法律の方が強いからです(強行法規)。
知識は武器であり、盾です。 理不尽なことを言われたら、心の中で「それ、労基法違反ですよね?」と唱えてください。 それだけで、精神的な余裕が生まれます。
ブラック企業は、あなたが無知であることを前提に攻撃してきます。 賢くなって、自分の権利と生活を守り抜いてください。
「この残業代、計算合ってる?」「私の有給、あと何日ある?」
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