
「お前、なんでそれ早く言わなかったんだ!」 「報告が遅い!」 「で、結局何が言いたいの?」
新入社員が最初にぶつかる壁、そして全社会人が永遠に悩み続けるテーマ。 それが**「報連相(ほう・れん・そう)」**です。
報告・連絡・相談。 言葉の意味は誰でも知っています。幼稚園でも習います。 しかし、いざビジネスの現場に出ると、これが驚くほどできません。
なぜなら、学校でのコミュニケーション(共感・雑談)と、仕事でのコミュニケーション(情報伝達・意思決定)は、ルールが180度違うからです。 このルールの違いを理解しないまま、「頑張って報告しました」と言っても、上司からは「君の報告は分かりにくい」と一蹴されてしまいます。
この記事では、上司の脳内メカニズムを解剖し、「こいつはデキる!」と言わせる報連相の極意を伝授します。 これさえできれば、あなたの仕事のストレスは半減し、評価は倍増します。
多くの人が考える報連相: 「起きたことを全部伝えること」
デキる人の報連相: 「上司が正しい判断をするための材料を提供すること」
上司は暇ではありません。あなたの行動日記を聞きたいわけではないのです。 上司の役割は「決断すること」と「責任を取ること」。 そのために必要な情報を、必要なタイミングで差し出すのが部下の役割です。
報連相は、中身より「タイミング」が9割です。 最悪のタイミングで最高の内容を伝えても、怒られます。
上司が忙しそうでも、緊急トラブルの時は躊躇してはいけません。 「部長、緊急のご報告があります。1分だけお時間よろしいでしょうか?」 と、「緊急度」と「所要時間」を最初に宣言してカットインします。 (※「今お時間よろしいですか?」だけだと、「ダメ」と言われて終わります)
上司が一番嫌いな言葉。それは「で、オチは?」です。 日本人は起承転結で話しがちですが、ビジネスでは**「結」が最初です。 これを体系化したのが「PREP法(プレップ法)」**です。
【悪い例(起承転結)】 「A社の件なんですけど〜、先方がちょっと日程が合わないと言っていて〜、担当者のBさんが風邪を引いたみたいで〜、それで来週になったら大丈夫かもって言ってるんですけど〜、どうしましょう?」 (上司の心の声:長い!結局日程変更なのか?トラブルなのか?早く言え!)
【良い例(PREP法)】 「**(P)**A社との商談日程の変更についてご相談です。 **(R)**先方都合により、明日の予定を来週に延期したいとの申し入れがありました。 **(E)**担当者のB様が体調不良とのことで、来週水曜か木曜をご希望されています。 **(P)**私のスケジュールは空いていますので水曜に変更してもよろしいでしょうか?」
これなら5秒で伝わります。
報連相の中で最も勇気がいるのが、ミスやトラブルの報告です。 「怒られたくない」という心理から、つい隠したり、後回しにしがちです。 しかし、**「悪い報告ほど早く(Bad News First)」**が鉄則です。 ボヤのうちならコップ一杯の水で消せますが、隠しているうちに大火事になり、消防車(社長など)を呼ぶ事態になります。
ただ「すみません、ミスしました」と謝るだけでは、上司は「で、どうするの?」と不安になります。
ここまでセットで言えれば、上司は「分かった、次から気をつけろ」としか言えません。 対策がない状態で報告する場合は、「現在、対策を検討中ですが、まずは第一報としてお伝えしました」と言えばOKです。
「どうすればいいですか?」 これは相談ではなく**「思考停止(丸投げ)」**です。 上司はあなたのママではありません。
相談する時は、必ず**「自分の意見(仮説)」**を持って行ってください。
× NG:「A案とB案、どっちがいいですか?」 〇 OK:「A案とB案がありますが、**私はコストの面からA案が良いと思います。**部長のご意見を伺えますでしょうか?」
これなら、上司は「Yes(A案でいいよ)」か「No(今回は品質重視だからB案だ)」と答えるだけで済みます。 これを**「Yes/Noクエスチョンまで落とし込む」**と言います。 上司の脳のカロリーを消費させない配慮こそが、最高の報連相です。
Slack、Teams、Chatwork。 チャットでの報告も増えていますが、ここにもマナーがあります。
メンションをつける
重要な報告は @Yamada のように気づくようにする。
ただし、夜中や休日にメンションを送るのはハラスメントになるので、「予約送信」機能を使う。
「お疲れ様です」は不要 チャットの良さはスピードです。毎回「お疲れ様です。営業部の佐藤です。」と書くのは邪魔です。 「【報告】A社の件、受注しました」といきなり本題でOK(社風によりますが)。
スタンプ活用 「了解しました」といちいち返信するより、「承知スタンプ」「イイネ」で返す方がスマートな場合も多いです。ただし、謝罪や重要事項にスタンプは厳禁です。
報連相が上手い人は、結局のところ**「相手(上司・チーム)」への想像力がある人**です。 「今これを伝えたら安心するだろうな」 「この情報を共有しておけば、後で楽になるだろうな」
報連相は管理されるためのものではなく、チームで勝つためのパス回しです。 ボール(情報)を持ったまま立ち止まらないでください。 良いボールも悪いボールも、素早く、正確に、相手の胸元に投げる。
それができれば、あなたはどこに行っても「信頼されるビジネスマン」になれます。 今日から、まずは「PREP法」で話す練習を始めてみてください。 きっと上司の反応が変わるはずです。
「話が飛び飛びになってしまう」「結局何が言いたいの?と言われる」
Cheeseのロジカルシンキング診断で、あなたの思考のクセを分析し、説得力を高めるトレーニングを始めましょう。
SHARE THIS ARTICLE